極楽「お不妊」物語
現在、結婚10年目、不妊治療暦5年目なので、この本の内容は心にジンジン響きました。
怒りとも慟哭とも、並みの形容詞がふさわしくない、つらくて切ないラストには鳥肌が立ちました・・・。全女性に読んで頂きたいです。
不妊に立ち向かう決心をしたところから不妊治療の実際、治療中の心もようから周囲の反応まで、筆者の体験が順序だててじつに読みやすく、かつ面白おかしく書かれてあるので、これから不妊治療を始めようとする方には役に立つ良書と言えます。
柿川鮎子は、文明社会と認知されている日本で、結婚した女性に子ができなかった時に周りから起る“女失格”的な眼差しや言葉による“暴力”を受けたと感じ、自然の摂理を無視して子を産みたい願望に励まされて、涙ぐましい努力を開始する。この一部始終を書いたのが、この本である。周囲が執拗に言いたがる“不妊症の女”ではなく、妊娠はコウノトリが持ってくるのであって、「お不妊している女」なのだと自分に言い聞かせる。こうなると面白いもので、人は思い込んだものに変身できるのだ。そして、ついに「カルトお不妊」の教祖のようになっていく。 そして、「お不妊」友達もできてくる。ここから先はぜひ本を読んでもらいたい。子供がいるからとか、男だからとか、産まず女に興味はないなどといわず、人の人生がどんなにくだらない常識や思い込みに支配されているのか、思い込んで何かに努力している時の人の状態を客観的に知る為に読んでみてもらいたい。結果がどうなったのかは本書を読んでもらいたいが、著者の最後の言葉を引用しておこう。
笑った、うなずいた、感動した、涙がでた。同じ不妊に悩む一人の女として、著者に拍手を送りたい。本書は著者の不妊体験をありのままに綴っている。キレイごとは一切なし、そのナマナマしさが共感できる。ショッキングな結末は、この本が単なる不妊日記でないことを知らされる。彼女の前向きな生き方は、私に大きな自信を与えてくれた。 |
このページの情報は 2006年2月12日17時15分 時点のものです。 |




